効果的なコピーライティングは、芸術というよりも、数式であり科学です。
これはうれしい話です。
人間の心理についてあまり知らなくても、メールマーケティングを活用できるということです。
成功率を上げるための試行錯誤を繰り返すことができるのです。
モチベーションシークエンスは、そのような実績のある手法のひとつです。
アラン・H・モンロー(Alan H Monroe)氏は、1930年代にPurdue大学の教授として人気を博した人物です。
アラン教授は、聴衆はそれぞれ大きく異なる部分もあるかもしれないけれども、人間は人間であることに気づきました。
そして、そのような人たちが聞いているスピーチやプレゼンテーションは、やり方次第で自動的に話し手の能力を向上させ、望ましい結果をもたらすように構成することができるのです。
なぜかというと、人間は心理学的に非常に特殊な状況や刺激を与えられたときに、ある一定のパターンの行動をとるからです。
アラン教授が開発した「モンロー・モチベーション・シークエンス」は、次のようなものです。
ステップ1:注意を引く
聴衆の中に、あなたの話に耳を傾ける必要性を作り出す。
ステップ2:ニーズを確立する
聴衆に、解決しなければならない差し迫った問題があることを理解してもらう。
ステップ3:ニーズを満たす
ニーズを満たす解決策を提供する。
ステップ4:未来を想像する
あなたの解決策がどのように聴衆の生活をより良くするのかを理解してもらう。
ステップ5:行動を喚起する
これまでの4つのステップを踏み、そして論理的に筋の通った、非常に明確でシンプルな行動喚起を行います。
このプロセスは、もともとモンロー教授がスピーチ原稿や大勢の聴衆を前にしたプレゼンテーションのために開発したものです。
そしてある日、伝説のコピーライター、ボブ・ブライ氏(Bob Bly)がこの強力な心理学に基づくアイデアに出会ったのです。
ボブがこのアイディアに少し手を加えたところ、メールマーケティングに非常に効果的であることが判明しました。
受賞歴のあるB2Bコピーライター、スティーブ・スローンホワイト氏(Steve Slaunwhite)もこの方法を用いています。
APSPAという頭文字を覚えておいてください。
- Attention(注意)
- Problem(問題)
- Solution(解決策)
- Proof (証明)
- Action(行動)
メールでは、件名で読者の注意をひきつけたいものです。
大胆な表現、質問、または読者の自己満足に訴えかけましょう。
一般的にEメールは短い文章なので、読者が抱えている大きな問題を素早く、簡潔に述べたいものです。
これはメール本文の最初の数行で伝える必要があります。
次に、あなた独自の解決策を提示します。
読者の問題に対するあなたの答えが、これまでに試したどのようなものとも違うことを指摘しましょう。
あなたの解決策が実際に問題を解決していることを証明しましょう(証言、統計、社会的証明、図表、ケーススタディなどを通して)。
最後に、「行動」を強く求めます。
何か行動を求めるのではなく、次に何をすべきかを読者に伝えるのです。
この動機づけの順序の前の4つのステップをきちんとこなせば、行動への呼びかけは論理的に導かれ、とてもスムーズなものになります。
APSPAの「モンロー・モチベーション・シークエンス」は非常に強力です。
あなたのメールマーケティングにぜひ取り入れてみてください。