創造的思考を刺激するマインドフルネス瞑想の科学的エビデンスと日常のトレーニング方法

創造性はコンテンツをつくっていく上で欠かせません。

新しいアイデアや視点に気づくことは、人々の注意を引きつけるためにクリエイターにとって重要な要素です。しかし、何気なく過ごしていて、勝手に身につくものではありません。

しかし、難しいものでもありません。ここで、マインドフルネスが重要な役割を果たします。

マインドフルネスは、私たちの心を現在の瞬間に留め、周囲の世界に対する新しい視点を開くことを可能にします。それは、新しいコンセプトを思いつくための空間を提供し、既存のアイデアを新たな形で組み合わせることに役立ちます。創造性を必要とするすべての人々にとって、マインドフルネスは強力なツールとなる可能性があります。

このブログでは、マインドフルネスが創造性に与える影響、それを実践する具体的な方法、そして創造的なコンテンツ制作におけるその応用について探求していきます。

創造性を上げると期待されているマインドフルネスとは

マインドフルネスはリラックスを目的とするものではありません。私たちの注意を意図的に、そして良い悪いの判断を加えずに、現在の瞬間、起きていることに集中させる脳のトレーニングです。

現在の瞬間に起きていることというのは、目の前で起きている外界の出来事、自分自身の体の感覚、感情、思考をも含みます。

マインドフルネスの基礎原則

①現在の瞬間に集中する

過去の出来事や未来の心配に感情や思考を馳せるのではなく、現在の瞬間に意識を向けます。

②白黒、善悪の判断をせずにただ観察する

起きていることや存在していることに対して、自分の考えや価値観をもとに判断するのではなく、ただ観察することで物事の本質を捉えていきます。

③受け入れる

現在の状況を事実として認識し(受け入れ)、その状況に対してとっさに反応するのではなく、次、何をするか、どんな思考や感情をもつかを意識的に選択します。

④忍耐

今すぐに大きな変化や大きな効果が発揮されるものではありません。そして、その練習も地味なものです。

その練習に取り組むこと自体が忍耐の育成につながり、実際の日常の場面でその忍耐が生きてきます。

マインドフルネス瞑想と他の瞑想との違い

「マインドフルネス」という言葉自体は2500年以上前の仏教のsatiという言葉が起源となっています。

しかし、現代のいわゆる「マインドフルネス」は宗教色が取り除かれ、医療の現場で使われ始めたことで世界的に注目されるようになり、今でも研究による科学的エビデンスが積み上げられています。

一方、その他の多くの瞑想は、しばしば特定の宗教や精神的な伝統に結びついています。

厳密にいうと、同じ「マインドフルネス」と称されるものの中にも、好みや価値観の違いで、いろんな「マインドフルネス」が存在しています。

現代のマインドフルネスも「マインドフルネス瞑想」と呼ばれることもあります。しかし、このブログで紹介するマインドフルネス(瞑想)は世界基準のエビデンスのあるものを中心に紹介します。

創造性とマインドフルネスの科学

マインドフルネスが私たちの脳に与える影響は、近年の科学研究によってますます明らかになっています。とくに、マインドフルネスが創造性に及ぼす効果については、その可能性について興味を持たれています。

アニメーションでガイドされるマインドフルネス瞑想が創造性を高める

ある研究は、「アニメーションで案内されるマインドフルネス瞑想が創造性を高める効果」について調べています。

研究者たちは、アニメーションを使ってマインドフルネス瞑想をガイドする方法と、音声だけを使う方法を比較しました。研究には、創造的な仕事をする人たちが参加し、8週間にわたって週に3回瞑想を行いました。

結果は以下の通りです:

①アニメーションでガイドされる瞑想は、参加者のマインドフルネスと創造性を高め、思考するときの負担を軽減しました。

②マインドフルネスは直接的に創造性を向上させる効果があり、また「フロー」という集中状態や良い気持ち(ポジティブな感情)を通じて間接的にも創造性を高めることが分かりました。

この研究は、アニメーションを使った瞑想が、音声だけの瞑想よりも、人々の創造性を高めるのに効果的であることを示しています。フローやポジティブな感情も、創造性を高めるのに役立つことが分かりました。

【参考文献】

“The Effect of Animation-Guided Mindfulness Meditation on the Promotion of Creativity, Flow and Affect.” Frontiers in Psychology, vol. 13, 26 May 2022, p. 894337

創造的な仕事に役立てる日常でのマインドフルネスの取り入れ方

マインドフルネスは、私たちの日常生活に簡単に取り入れることができる脳のトレーニングです。

以下では、日常生活でのマインドフルネスの取り入れ方、簡単なマインドフルネス瞑想の始め方、そして創造的な仕事において役立つテクニックについて紹介します。

日常生活にマインドフルネスを取り入れる

呼吸をしていることに気づく

呼吸を意識して行うことから始めます。今、吸っているのか、吐いているのかを感じてみましょう。

食事中

食事をする時に、食べ物の味、匂い、食感に注意を向けてみましょう。これにより、五感が研ぎ澄まされ、食事の経験が豊かになるだけでなく、食べ過ぎを防ぐのにも役立ちます。

歩く時

歩く際に、一歩一歩に意識を集中し、足の感覚や周囲の環境に気を配ります。安全な室内で練習することから始めて下さい。

簡単なマインドフルネス瞑想の始め方

静かな場所を選ぶ

静かで落ち着いた場所を選び、快適な姿勢で座ります。

目を閉じて呼吸に集中

目を閉じ、自然な呼吸に注意を向けます。吸う息と吐く息を感じ、何か考え事が始まったらそのことに気づいて、穏やかに呼吸に意識を戻します。

1分から始める

初めての場合は、1分間から始め、徐々に時間を延ばしていきます。

創造的な仕事に役立つマインドフルネスのテクニック

アイデア発想のための空白の時間

創造的な思考を促進するために、一日の中で短い時間を空け、何もしない時間を作ります。これは、新しいアイデアが浮かぶのに適した環境設定です。

問題解決のためのマインドフルネス

問題に直面した時、その問題の中に入り込んでいることに気づき、離れます。これにより、新しい視点や解決策が見えてくることがあります。

創造的な活動の前のマインドフルネス

創作的な活動を始める前に、短時間のマインドフルネス瞑想を行い、心と頭をしずめ、集中力を高めます。